MacやiPhone、iPadといったApple製品をお使いの方は「iCloud」を利用していますよね。
iCloudはApple社が提供するクラウドストレージサービスで、Apple IDがあれば誰でも利用できます。

基本的にApple製品で利用できますが、iCloudもほかのクラウドサービスと同じようにインターネットを活用したサービスなのでセキュリティ面は心配になりますよね。

「iCloudでもセキュリティ事故が発生しているのか?」と気になる方もいると思います。
そこで、この記事ではiCloudで以前発生したセキュリティ事故の事例と2019年現在のセキュリティ対策についてご紹介します。

iCloudで発生したセキュリティ事故事例

iCloudは、現在iPhone11が大注目のApple社が提供するクラウドストレージサービスです。

iCloud
(引用:iCloud

クラウドストレージサービスは、Appleのようなサービス提供会社がインターネット上に用意した保管庫(ストレージ)に各種データが保存・共有できるサービスになり、iCloudは主に各種データのバックアップとして使われています。

写真などの画像や映像、音楽、アプリなどのデータが自動的にiCloudにバックアップされ、各端末で同期すればそれぞれの端末でデータが閲覧できるようになります。というように、基本はApple製品のみのサービスなので、WindowsやAndroidといったOSでは利用できません。

このように、Apple製品をお使いの方にはとても便利なサービスですが、基本的にインターネット上にデータが保存されるので、データの漏えいなどの心配はありますよね。

現在のセキュリティ対策はあとで紹介しますが、iCloudでもセキュリティ上の事故が発生しており、ここからはその事故事例をご紹介します。

事故事例:iCloudからの情報漏えい(2014年9月)

この事例はアメリカで2014年9月に発生したiCloudの情報漏えい事故になります。
その発端は、アメリカの人気女優やモデルなど著名人のプライベート画像が多数流出したことが話題になったことでした。

その原因をApple社が調査を行った結果、第三者にiCloudのアカウントが乗っ取られてしまい、そこから多数の画像が流出してしまったという事例です。

詳細な手口は明らかになっていませんが、被害者がiPhoneで撮影した写真データをiCloudに保存していたとのこと。そして、何らかの手段で被害者のiCloudのアカウント情報(Apple IDとパスワード)を入手した悪意ある第三者がiCloudに不正ログインして保存されていた写真データを窃取したと考えられています。

(参照:IPA 情報処理推進機関|「 クラウドサービスからの情報漏えいに注意! 」)

このような事例はiCloudに限った話ではなく、ほかにも似たような事件が発生しています。
最も多いセキュリティ事故の被害として、悪意のある第三者がアカウント情報を乗っ取り、そこから不正にログインして内部のデータの搾取や改ざんするといった被害です。

このような被害を防ぐためにも、アカウント情報はしっかり管理を行い、定期的なパスワードを変更するなどの対策は必要になります。

iCloudでの2019年現在のセキュリティ対策

iCloudでの2019年現在のセキュリティ対策
iCloudでは前項でご紹介した2014年の情報漏えい事故以降は大きな事故は発生していませんが、常にセキュリティ対策は意識しておく必要があります。

ここからはiCloudの2019年現在のセキュリティ対策をお話ししていきます。
まず、iCloudでは「業界標準のセキュリティ技術を採用し、厳格なポリシーに則って個人情報を保護しています。」と明言し、機密情報に関しては、エンドツーエンドの暗号化を採用します。

➀データセキュリティ

ユーザーがiCloudにデータ情報を保存するときは暗号化してアップロードされ、iCloudに保存されるときも暗号化したデータ情報で保管されるので、第三者による不正利用を防ぐことができます。さらに、認証には安全なトークン(ワンタイムパスワード|使い捨てのパスワード)が使われています。

➁エンドツーエンド暗号化の採用

iCloudでは、機密情報に関しては「エンドツーエンド暗号化」が採用されています。
これは、情報の持ち主本人がiCloud にログインしている端末からのみ情報にアクセスできるようになる技術で、第三者は絶対にアクセスすることができません。

エンドツーエンド暗号化を設定するには、Apple IDで2ファクタ認証(2段階認証)を有効にしておく必要があります。その際、ソフトウェアを常に最新の状態にしておくことが前提になります。

このように、iCloudでは最新の暗号化処理技術を採用しているので、ユーザー側は確実にアップロードするとともに2段階認証を設定することで、セキュリティ上の問題が発生するリスクを限りなくなくすことができます。

iCloudのセキュリティに関して、もっと詳しく知りたいという方は「iCloud のセキュリティの概要」こちらをご覧ください。

まとめ

今回はiCloudのセキュリティ事故事例と2019年現在のセキュリティ対策をご紹介しました。
iCloudは、MacやiPhone、iPadといったApple製品をお使いの方なら必ず利用するクラウドストレージサービスです。

ここでは情報漏えいの事故事例をご紹介しましたが、説明した通りアカウント情報の管理やシステムのアップデート情報は常に意識しておく必要があります。

iCloudはApple製品をお使いの方には欠かせないサービスなので、セキュリティ面も意識して安全に活用しましょう。